金毘羅歌舞伎(金丸座)

一、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
 伊勢の御師(神官)の福岡貢は、かつての主筋にあたる今田万次郎のため、御家の重宝青江下坂の名刀探索の名を受け、見事に取り戻します。万次郎へ渡すため油屋を訪れますが、行き違いになり、止むを得ず、家来筋で料理人の喜助に預けます。貢と恋仲の遊女お紺は、貢のために折紙(鑑定書)を手に入れようと、貢に偽りの愛想尽かしをします。さらに意地悪な仲居の万野にまで罵倒された貢は、刀が偽物であると思い込み次々と人を斬ってしまい…。

貢は菊之助。千秋楽で皆んな、のりにのっている。初手から観客席に入り込んで「折紙」と取り合って、お客さんにお地蔵さんの前掛けをかけて隣りに座って隠れてみたり。

演者とお客がすごく近い!しかも私らの席は最前列!座布団に座って観ています。小学校の講堂の半分くらいの広さ、舞台の高さも半分くらい。

貢にお金を渡した(実際は万野に騙し取られた)おへちゃのお鹿役の松也が上手い!
おへちゃの役なのでそういうメイクなのだがそこは松也で、おへちゃなりに可愛らしく、おバカでもたもたした演技を楽しそうにやっていて拍手が起こる。

菊之助の憤怒で見得を切るシーンが霞んでしまうほどでした。右近は写真より実物のほうが美しく、なんで写真だとあんま長い顔になるのかな。ちょっと芝翫さん風です。



二、道行初音旅(みちゆきはつねのたび) 吉野山

松緑は踊りが上手い。でも踊りは眠い。すごく近いので必死で起きていました。それにしても座布団に座って見る芝居は、足が痛い。そして一枡に5人。狭いよ。苦しいよ。



三、芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ) 葛の葉

時蔵さんが実に美しい字で、障子に歌を書きました。

恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉

最初は右手で、赤子にむずかられて、左手で、最後は口に加えて書き上げました。流石!

千秋楽は時蔵さんのお誕生日でした。還暦ですって。スゴイなぁ
安倍保名が上手くて、えっ?あれ?誰だ?上手いなぁ・・・と思っていたら松也でした。


四、曽我綉俠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)

御所の五郎蔵です。安定の松緑、菊之助は凄みがあります。梅枝の皐月が美しく、右近が格調高く、そして子分の浴衣の柄が「うどん柄」だった。


金丸座の前には高松三越がお店を開き、食事もできて、ちょっと建て替え前の歌舞伎座のようで楽しかった。
道明寺、いも団子、サーターアンダギーを買い、テントの中で肉うどんやカレーライスを食べました。
びっくりするほどうどんが美味しくて、肉も讃岐うどん特有のひらひらした薄切りの上等な讃岐牛で、大したもんですね。これくらいの人数では儲けにならないでしょうに。

舞台の下で廻り舞台を回すのも皆んな地元のボランティアだそうです。客席に案内するお茶子も若い娘さんらで可愛らしく、皆んな一所懸命で笑顔が素晴らしかった。

足が痛くて辛いけど、(横座りしたり立膝になったり、二回席の時は見えないのをいいコトに体育座りしてました)いや楽しかった~~~~

ところで私は足がしびれて、外へ出ようとした時によろけて、菊之助丈の奥様に「大丈夫ですか」と支えられてしまいましたとさ。美しい方でした。

追記 観客の着物率が高く、しかもみなさん素晴らしい置物。眼福でした。三時間正座できるんですね。頭が下がります。

振り袖のお嬢さんをお連れになった奥様は、由水十久の訪問着でした。
おしゃれ着の方は一人くらいしか見かけず、皆様やわらかものをお召しでした。

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